更年期障害は、女性が閉経を迎える前後の約10年間(45~55歳ころ)に現れ、代表的な症状としては、ほてりやのぼせ(ホットフラッシュという)、めまい、動悸、イライラ、不眠などがあります。
こうした症状が現れるのは、閉経に伴って卵巣の働きが低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急速に減少するからです。更年期障害の治療では、食事や運動、睡眠などの生活習慣の見直しのほか、ホルモン補充療法、漢方薬や抗うつ薬などによる薬物療法がおこなわれます。更年期障害は個人差が大きく、気にならないという人もいれば、生活に支障が出るほどひどく現れる人もいます。
こうした更年期障害を改善する食品として注目されているのがイソフラボンを多く含む納豆です。納豆の原料である大豆には『大豆イソフラボン』が豊富に含まれています。この大豆イソフラボンは体内でエストロゲンと似た働きをする性質があり、更年期に伴うエストロゲン不足を補ってくれるのです。
岐阜大学の研究者らが、大豆食品の摂取と更年期障害とホットフラッシュの関連についての研究を行いました。その結果大豆食品を最も多く摂った群は、最も少なかった群に比べてホットフラッシュが発生するリスクが53%も低かったのです。大豆イソフラボンはエストロゲンの代わりになる有効成分ですが、そのままでは糖とつながった配糖体の構造をしていて吸収されにくいのが難点です。
大豆イソフラボンは腸内の酵素によって分解され、大豆イソフラボンアグリコンという糖が外れた構造になると体へスムーズに配給されるようになります。その点納豆は発酵の過程で大豆イソフラボンが大豆イソフラボンアグリコンに変化しており、摂取して腸に到達すると直ちに体へ吸収されます。
つまり、納豆は、ほかの大豆食品に比べて大豆イソフラボンの吸収効率が格段に高いのです。なお、大豆イソフラボンの1日当たりの摂取量の上限は70~75㎎とされています。これは納豆2パック分に相当する量なので、食べ過ぎないようにしましょう。





